反体制派「シリア国民連合」が駐仏大使を派遣、外交成果に
(CNN) フランスのオランド大統領は17日、シリアの新しい反体制派統一組織「シリア国民連合」がフランスに駐在大使を派遣すると発表した。
シリアのアサド政権打倒を目指す国民連合にとっては大きな外交的な成果となる。外国に大使を常駐させるのは初めてとみられる。
オランド大統領は17日、パリで国民連合の議長に就任したばかりのアーメド・モアズ・ハティブ氏と会談した。オランド大統領によると、会談では国民連合の合法性や信頼性を高めるための方策などについて話し合った。国民連合は今後、支援物質などの受け皿となり、反体制各派を統合した軍司令部の上部組織ともなる。
国民連合の報道担当者によると、同組織はアサド政権との対話を拒否し、完全な新政権の樹立を唯一の選択肢とすることで合意した。
国民連合は、国民評議会などの反体制派組織を糾合した団体で、フランスはシリア国民を代表する正当な組織として承認。アラブ連盟やペルシャ湾沿岸諸国で組織する湾岸協力会議も認知した。
米国の正式承認はまだだが、国務省の副報道官は反政府勢力の結集の決定はシリア国民の民主的な将来に向かっての歩みが始まったことを意味すると評価した。米国と一部のアラブ諸国はこれまで反体制派勢力の一本化を促していた。
一方、シリアの反体制派「地域調整委員会」によると、国内での衝突は依然続き17日だけで136人が殺害された。16日には122人が死亡した。