シリアにイスラエルから警告砲撃 反体制派は代表者選出
(CNN) 内戦状態の続くシリアへ向け、イスラエル軍が11日、警告ミサイルを発射した。シリア側からの迫撃砲弾がイスラエル側に着弾したことへの報復としている。一方、カタールで会合を開いているシリア反体制派は同日、統一組織の代表者を選出した。
イスラエルがシリアを攻撃したのは、1973年の第4次中東戦争以降初めて。イスラエル軍報道官によると、シリアからの迫撃砲弾はイスラエルが占領するゴラン高原の軍拠点に着弾した。
イスラエル軍は、ゴラン高原に展開する国連兵力引き離し監視隊(UNDOF)に「容認できない」と抗議する一方、砲弾はシリア領内からの流れ弾で、イスラエルを標的とした攻撃ではなかったとの見方を示した。イスラエルはこれまでにも3回、UNDOFに同様の抗議を行っていた。
カタールの首都ドーハではこの日、反体制派が統一組織「シリア国民連合」の代表者として、モアズ・ハティブ師を選出。さらに副代表2人と書記長1人も決定した。
反体制派はこれに先立ち、米国やカタールをはじめとするアラブ諸国に促され、将来の暫定政権につながる統一組織の結成で合意した。アサド政権打倒へ向けた重要な一歩とみなされている。