ビンラディン容疑者の水葬の様子、情報公開で明らかに 米
(CNN) 昨年5月に米海軍特殊部隊によって殺害された国際テロ組織アルカイダのオサマ・ビンラディン容疑者の葬儀が、イスラム教の伝統的な手順に従って行われたことが、23日までに公開された米軍関係者の電子メールで確認された。
市民団体が情報公開を求めて起こした訴訟に応える形で、米国防総省がメール10通を公開した。
「水兵で葬儀を見た者はいるのか?」海軍のある司令官は空母カール・ビンソンの広報担当将校にメールでこう尋ねた。作戦後、ビンラディン容疑者の遺体はヘリコプターでカール・ビンソンに運び込まれていた。
「(葬儀については)上層部の一部しか知らされていなかった」と広報担当将校は回答した。また「葬儀を見た水兵はいなかった」と書かれたメールもあった。
イスラム教式の葬儀が粛々と進められた様子が書かれたメールもあった。空母の乗組員のほとんどは、艦上で何が行われていたが気づいていなかったようだ。
マレン米統合参謀本部議長(当時)あてに昨年5月2日に送信されたメールにはこう書かれていた。「葬儀はイスラム教の伝統的な手順に従って行われた。遺体は洗われ、白い布の上に置かれた。遺体はおもりをつけた袋に入れられた。1人の将校が前もって準備された宗教的な言葉を読み上げ、ネイティブスピーカーがアラビア語に翻訳した。読み終わると、遺体は前もって用意された平らな板に乗せられ、(板が)傾けられ、遺体は海へと滑り落ちていった」