ダッカ近郊の衣服工場で火災 100人余死亡、200人負傷
ダッカ(CNN) バングラデシュの首都ダッカの警察当局は24日、ダッカ近郊にある衣類製造工場で同日夜、火災が発生、少なくとも従業員ら117人が死亡したと発表した。
消防隊員が踏み込んでいない階もまだあり、犠牲者が増える恐れもある。負傷者は少なくとも200人。避難を急ぐ従業員が出口に殺到し、建物の上層階などから飛び降りてけがを負った従業員もいた。
現場の工場はアシュリア地区の9階建てビルの中にあり、1階部分から出火。他の階にも延焼し、数百人規模の従業員が職場などに閉じ込められたという。大半が女性としている。
消防署幹部は、工場内に材料の織物や綿などが積まれていたのが障害となり消火作業が極めて難航したと述べた。
出火時に工場内で働いていた従業員は約2000人とされる。自力で脱出もしくは救助された従業員の数は明らかになっていない。
バングラデシュで既製品の衣服製造は同国の輸出額の8割を占める最重要産業。国内にある衣服関連の工場は約4500で、テスコやウォルマート、カルフールの英米仏の小売り大手向けなどの製品も手掛けている。今年の衣類製造業による収益は6月時点で190億米ドル(約1兆5580億円)とされる。
国営バングラデシュ通信は最近、国内での火災による死者は毎年約6000人に達すると報じていた。