スペイン・カタルーニャ州で議会選挙 与党が大幅後退
マドリード(CNN) スペイン東部カタルーニャ自治州で25日、議会選挙(定数135)が実施された。記録的な投票率が報じられるなか、マス州首相率いる中道右派の与党「集中と統一(CiU)」が議席を大幅に減らす見通しとなった。
選管サイトによれば、開票率98%の時点でCiUは50議席と、改選前の62議席から大幅に後退。CiUは単独過半数の確保を目指していた。一方で、最大野党の「カタルーニャ左翼共和党(ERC)」が10議席から21議席に躍進した。
両党は経済政策などで隔たりがあるものの、ともに中央政府からの分離独立を主張する。マス首相は、選挙で勝利した場合、独立の是非を問う住民投票を実施すると表明していた。
同州はスペイン17自治州の中で最大の経済力を持ち、保健や教育のほか警察などの権限も認められている。住民らは中央政府に税金を支払うばかりで十分な恩恵を受けていないとの不満を募らせてきた。今年9月には州都バルセロナで独立を求める大規模デモが実施され、推定で州人口の2割に相当する約150万人が参加。マス首相はその後間もなく、2年繰り上げて選挙を実施することを決めた。中央政府側は、自治体のみの判断で独立を決めることは憲法で認められないとの立場を示している。
州政府が今月実施した世論調査では、住民の57%が独立を支持すると答え、1年半に比べ14%増、今年6月から6%増となった。