イスラエルのバラク国防相、政界引退を表明
エルサレム(CNN) イスラエルのバラク国防相は26日、テルアビブでの記者会見で、政界から引退する意向を明らかにした。
1月に予定される総選挙には出馬しないと述べた。ただし次期政権の発足までは現職にとどまる。引退の理由については、家族との時間をもっと持つためと説明した。バラク氏には夫人との間に3人の子どもがいる。
バラク氏の今後をめぐっては、ネタニヤフ政権から離脱して新たに中道左派政党を結成するとの観測も流れていた。だが同氏は会見で「指導者が交代するのはイスラエルにとって良いことだと思う」「社会や国家に貢献する道は、政治以外にもたくさんある」と話した。
イスラエルは最近、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスと衝突し、停戦合意が成立したばかり。パレスチナ解放機構(PLO)のアシュラウィ幹部はバラク氏の引退表明について、個人的な理由でないとすれば、「イスラエル側がパレスチナに対する軍事的アプローチや暴力の無益性を認めた証拠ではないか」との見方を示した。
バラク氏は1999年に首相に就任したが、01年の選挙でシャロン元首相に敗れた。05年に政界に復帰し、07年以降オルメルト、ネタニヤフ両政権の国防相を務めてきた。