美人コンテストの女王死亡、軍との銃撃戦に加担か メキシコ
(CNN) メキシコ北部シナロア州の検察長官は29日までに、同州モコリト市で軍兵士と犯罪者とみられる集団との間で銃撃戦が発生、州の美人コンテストなどで優勝した女性ら計3人が死亡したと報告した。
死亡した女性はマリア・スサナ・フローレス・ガメツさん(20)で、遺体の近くでライフル銃が発見された。イグエラ検察長官は記者団に、銃撃戦の際、ガメツさんが犯罪者集団に加わっていたのは明白な事実だと述べた。
ライフル銃を兵士に発砲したのかなどは不明。また、ガメツさんの射殺犯も明らかになっていない。
ガメツさんはコミュニケーション専攻の学生で、今年2月に催された「シナロア州の女性コンテスト」で10人以上のライバルを破って優勝。また、今年開かれた別の美人コンテストでも女王に輝いていた。
メキシコでは2008年、シナロア州の美人コンテストで優勝した女性が男性7人と共に、自動小銃や短銃、弾倉や現金を積んだ車両2台に同乗し、一時拘束される事件もあった。
同国では麻薬密売組織を壊滅する「麻薬戦争」が進んでおり、カルデロン大統領は就任後の06年以降、軍部隊を各州に派遣し、作戦を遂行させている。麻薬戦争に絡む死者はこれまで4万7000人以上を記録。シナロア州は麻薬絡みの暴力事件が多発する州の1つとなっている。
メキシコの人権擁護組織によると、06年以降の行方不明者は5300人以上で、これまで発見された9000遺体の身元がまだ判明していない。