中国機飛行に自衛隊の戦闘機が緊急発進、尖閣諸島巡る対立で
東京(CNN) 日本と中国の双方が領有権を主張している尖閣諸島(中国名・釣魚島)の上空を13日に中国の航空機が飛行し、日本の戦闘機が緊急発進した。同諸島を巡る対立に航空機が絡んだのは今回が初めて。
日本政府が9月に国有化を発表して以来、中国の船は何度も同諸島付近の海を航海し、日本の海上保安庁の巡視船が追跡を繰り返していた。
藤村官房長官によると、中国政府の航空機が13日午前に同諸島の領空を飛行しているのを海上保安庁の巡視船が発見。自衛隊のF15戦闘機8機とE2C早期警戒機1機が発進した。藤村長官は「領空侵犯が行われたことは極めて遺憾」と表明し、外交ルートを通じて中国政府に抗議したことを明らかにした。
自衛隊によると、戦闘機が現場に到着した時点で中国機の姿はなく、レーダーにも映っていなかったという。
一方、中国国家海洋局は、巡視機B-3837が同日午前、上空と海上からの共同パトロールを行うため船舶とともに同地域に入り、日本の船舶に対して立ち去るよう通告したと発表した。
米国は領土紛争には介入しない姿勢で、両国に対して問題の平和的な解決を呼びかけている。ただ、米当局者は、同諸島が日米安保条約の適用対象になることを確認している。