ウクライナ議会、初日から乱闘で負傷者 首相指名持ち越し
(CNN) 10月の議会選挙を受けて発足したばかりのウクライナ議会で、初日から殴り合いの乱闘が発生し、議員1人が耳を引き裂かれるけがを負った。騒ぎの影響で、この日に予定されていた首相と議長の指名は翌日に持ち越された。
乱闘騒ぎは12日、議員2人が政策を翻したとの疑念から、野党議員がこの2人の宣誓就任を阻もうとしたことが発端となって発生した。この騒ぎで議員1人が片耳を引き裂かれ、残る議員は議場から締め出された。一部始終は議会チャンネルで生中継された。
議場を締め出された野党スボボダ党の議員たちは、議場の扉を破り、入り口の金属探知機を破壊して乱入。机の上や議長席の上を歩き回ったり、同僚議員の頭を踏みつけるなどして暴れた。負傷者の数は公表されていない
騒ぎを受けてこの日の審議は中断し、13日に再開することで合意した。
同国はプロスポーツ選手出身の議員が多いうえ、法律で議員の不逮捕特権を認めていて警察が介入できないことから、議員同士の乱闘は日常茶飯事になっている。なお、ボクシング世界ヘビー級のタイトルを持つビタリ・クリチコ氏も政党党首を務めているが、この日の乱闘には加わらなかった。