ネパールでも性的暴行に対する連日のデモ、警官関与の事件きっかけ

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(CNN) 女性に対する性的暴行事件をめぐり、インドに続いて隣国ネパールでも、政府に対策強化を求めるデモが続いている。

ネパールのデモは2週間ほど前から始まって全土に拡大。首相官邸や官公庁前に市民らが集まって女性の安全を守る対策強化を訴え、強姦や暴行などの事件に対する政府の対応の遅さを批判している。

デモが広がったきっかけは、出稼ぎ労働者の女性に対する警察官の強姦事件が報じられたことだった。弁護士によると、この女性は昨年11月18日にサウジアラビアから帰国した際に、首都カトマンズのトリプバン国際空港で偽造パスポートを使ったとして勾留され、入国管理官3人から所持金8500リアルを奪われた。さらに空港警察官によって宿泊施設に連行され、所持品を奪われたうえ、繰り返し暴行されたという。

女性は家族に説得されて12月に被害届を提出。警察官は強姦罪などで起訴され、入国管理官も窃盗の疑いで取り調べを受けている。この事件がインドのニューデリーで起きた集団強姦事件と重なったことから、ネパール国内で注目を浴びた。

人権団体の関係者は、今回の事件は氷山の一角であり、ネパールの社会では女性がこうした事件について声を上げることが難しいと指摘する。

抗議の声はソーシャルメディアを通じて高まり、首相官邸のある高級街の名を取って「バルワタル占拠」を呼びかけるデモが組織された。「ドメスティックバイオレンスと女性虐待をやめさせよう」などのスローガンを掲げて数百人が通りでデモを展開する。

バッタライ首相も公務員が事件に関与したことに遺憾を表明、女性に対する暴力を食い止めるための対策を取ると言明した。

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