カンボジアのシアヌーク前国王、火葬に 国民が涙で見送り
(CNN) カンボジアの首都プノンペンで4日、昨年10月に死去したシアヌーク前国王の火葬式典が営まれた。前国王は現地時間の午後6時、王宮前に特別に建設された火葬場で、息子のシハモニ国王や前国王夫人によって荼毘(だび)に付された。
国葬は1日から7日間かけて営まれて、1日には棺がプノンペン市内をめぐって市民らに別れを告げた。参列した市民は白黒のリボンを付けて国王の写真を掲げ、多くの人が涙を流していたという。
4日も火葬場の前に、弔意を表す白い服を着た市民らの長い行列ができ、両手を合わせ、ひざまずいて泣き崩れる人もいた。
外国からはフランス、ベトナム、タイの首相など16カ国の要人が参列。国王の死去に伴い恩赦を与えられた元受刑者約400人も参列した。
シアヌーク前国王は1941年に即位した後、55年にいったん退位。93年に復位したが、健康状態が悪化したため2004年に王位を譲った。12年10月15日、北京滞在中に90歳で死去。2日後に帰国した遺体は王宮に安置されていた。