捕鯨めぐる衝突で日豪双方が提訴の構え、主張に食い違い
香港(CNN) 日本が南極付近で行っている調査捕鯨をめぐり、日本とオーストラリアが、相互に法的措置を起こす構えを見せている。
オーストラリアのバーク環境相は21日、日本の捕鯨船団が20日にオーストラリアの船舶を攻撃したと主張して、同国の放送局セブンネットワークに対し「日本はこれを限りにやめるべきだ」「日本が南極海で毎年やっていることには強い嫌悪を感じる。政府として法廷で決着させたい」と語った。
バーク環境相はさらに、「誰もがごまかしだと知っているのに調査捕鯨だと主張する彼らの策略を暴くため、行動に出る」と述べ、国際司法裁判所に日本を提訴する構えを示した。
これに先立ち反捕鯨団体シー・シェパード幹部のボブ・ブラウン氏は、同国の放送局ABCに対し、南極に近い南洋でシー・シェパードの船が日本の大型船「日新丸」に繰り返し衝突されたと説明。さらに、日本政府の護衛船から放水を浴びせられ、活動家に向けて衝撃手りゅう弾が投げられたと語った。
ブラウン氏はまた、日本の船団はオーストラリアの領海に侵入し、国際法とオーストラリアの法律に違反したと主張。「日本が我が国の領海で海賊になったのは極めて憂慮すべき事態だ」「オーストラリア政府が行動すべき時だ」と訴えている。