ムシャラフ前大統領が帰国、政界復帰目指す パキスタン
(CNN) パキスタンのムシャラフ前大統領が24日、事実上の亡命先から約4年ぶりに帰国した。支持者らの前で「パキスタンを救いに来た」と演説し、5月の総選挙で政界復帰したい考えを改めて表明した。
ムシャラフ氏が到着した南部カラチの空港では、支持者らが旗を振り、同氏の名を呼んだりポスターを掲げたりして歓迎した。同氏は「私は自分の命を危険にさらしながらパキスタンへ、皆さんの元へやって来た」と宣言。「私が帰国しないだろうとうわさした人たちは、今どこにいるのだろう。私はこうして戻ってきた」と述べた。
同氏は演説を終えると空港を後にした。安全上の理由から、行き先は公表されていない。空港付近には銃を持った警官が待機していた。
ムシャラフ氏の帰国をめぐっては、当局がブット元首相暗殺事件などにからんで即座に逮捕するとの観測が流れたものの、同氏が結成した「全パキスタン・イスラム教徒連盟」は、事前に保釈金を支払って不逮捕の保証を得たと言明していた。一方、イスラム武装勢力パキスタン・タリバーン運動(TTP)は23日、同氏が予告通り帰国すれば暗殺するとの声明を出していた。