鳥インフルの死者7人に、人から人への感染は確認されず 中国
香港(CNN) 中国で鳥インフルエンザ(H7N9型)感染が拡大している問題で、国内での死者数は9日までに計7人に達した。中国国営新華社通信が伝えた。感染者は計24人。
上海では感染した11人のうち5人が死亡している。同市はこの1週間に、市場で売られている食用の鳥10万羽以上を処分した。
中国保健当局の対策責任者は会見で、患者と濃厚な接触のあった621人を追跡しているが、異常はみられないと述べた。中国当局がワクチン開発を進めているものの、責任者によると、ワクチンの製造をどれだけ早急に決断するかについては、突然変異や人から人への感染といった状況によるという。
世界保健機関(WHO)の中国事務所代表、マイケル・オリアリー氏は8日、北京で中国保健当局者との共同会見に臨み、現時点で人から人への感染は確認されていないと述べた。
オリアリー氏は会見で、現在起きている感染の経路は特定できていないとしたうえで、今のところ人から人への持続的な感染を示す証拠はないと言明。「一部の患者については動物と接触したり、動物と同じ場所にいたりしたことが分かっている。上海の市場ではハトからウイルスが検出された。これらの事実に基づき、動物から人間に感染した可能性が強いとみて調査を進めている」と述べた。
オリアリー氏はまた「現時点で、人への感染例は症状が非常に重く、死亡率も高いことが分かっている」と付け加えた。