マリ難民の健康状態悪化 隣国キャンプで

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仏軍事介入以降、新たに1万5000人あまりがキャンプに流入したという=MSF提供

仏軍事介入以降、新たに1万5000人あまりがキャンプに流入したという=MSF提供

国境なき医師団の担当者は、「難民たちは、食料などの援助が受けられるはずのキャンプにいる間に健康状態が悪化している」「難民の新たな流入に対応できていない証拠だ」と危機感を募らせる。

ムベラ難民キャンプはマリからの難民が流入し始めた2012年初め、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)とモーリタニア政府が、国境から約60キロの地点に設置した。

現在の状況は、3カ月前に比べればある程度改善した点も見られるものの、人道的水準の達成が困難な状況は今後も続く見通しだという。日中の気温が50度にも達する中で、水の供給は依然として不足。トイレ不足も深刻で、難民の増加を受けてキャンプを拡張した1月の時点で、トイレの数は1万2000人当たりわずか4カ所のみだった。その後増設はされているが、不衛生な状況は解消されていない。

食料の問題も深刻だ。国連世界食糧計画(WFP)が提供する食糧はコメや豆が中心だが、難民は肉や乳製品を主食としてきたマリ北部の遊牧民が大半を占める。新しく到着した難民への食料供給も滞りがちだという。

マリではフランス軍とアフリカ諸国の部隊がイスラム武装勢力の掃討を続けており、民族的、政治的に複雑な状況も絡んで、難民が帰国できる見通しは立っていない。

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