伊の新大統領選出が難航、選挙後の政治危機打開にめどなし
ローマ(CNN) イタリア議会は20日までに、新たな大統領を選出する選挙を4度実施したが、規定の得票数を獲得した候補者が出ない混乱が続いている。今年2月の総選挙で与野党間の勢力が均衡、新政権発足がままならない政界の混迷を反映している。
今月18日から始まった新大統領選出の投票の5回目は20日朝に予定されている。投票には上下両院議員と各州代表合わせた計1007人が参加。3分の2の支持票を得て当選となる。
大統領の任期は7年。現職のナポリターノ氏は5月15日に任期切れとなる。
大統領職の大半は儀礼的な性格が強いが、議会の解散権や新首相の指名、組閣要請などの権限を持ち、政治危機の際には主導権の発揮を迫られる。ただ、憲法規定により、任期終了の半年前になると議会解散権を失う。今回の政治危機で、議会は新大統領の速やかな選出を迫られる結果となっている。