中国の新指導部、恐れるべきは気候変動? 政変の引き金にも
異常気象が環境に影響を与えると、水不足や食糧不足につながり、価格高騰から疾病の蔓延(まんえん)まで様々な問題をもたらす。そして、これらの問題は常に、政府に対する抗議運動の原因となりうるのだ。
中国の指導者が最も恐れるものは、大規模な抗議運動だ。中国では毎年、地方レベルでは何千もの反政府活動が発生していると言われているが、そのほとんどは、政府に鎮圧されている。
これらの抗議活動の大半は、異常気象が引き起こす様々な問題、汚染、水不足や食糧生産の減少が、その遠因となっていることは中国政府も理解できるだろう。
抗議運動が、中国政府にとり大きな問題となったことはこれまでは一度もなかった。しかし、アラブ諸国においても抗議運動は2011年まではそれほど大きな問題ではなかった。
中国の指導者に、より持続可能な経済成長を実現する方法を見つけるしかないと納得してもらうことは多分可能であろう。「予防のほうが治療よりも安上がりとなることが多い」という単純な結論になるのかもしれない。