イスラム強硬派のデモ隊が警察と衝突、4人死亡 バングラ首都
ダッカ(CNN) バングラデシュの首都ダッカで5日、厳格なイスラム法に基づいた憲法改正などを求めるイスラム強硬派のデモ隊が警官隊と衝突し、少なくとも4人が死亡した。
デモ隊は政府に対し、「全能の神アラー」への絶対的信仰を示す憲法の条項を復活させることや、「神への冒とく」に死刑を適用することなど、13項目を要求。数万人の参加者が、ダッカへの交通をほぼ全面的に遮断した。
警察との衝突は数時間に及んだ。警官隊がゴム弾や催涙弾を使い、デモ隊は即席の爆発物やれんがを投げて抵抗した。少なくとも3人の遺体が路上に放置され、さらに1人が搬送先の病院で死亡した。警察によると、警官や報道関係者を含む数十人が負傷した。
与党アワミ連盟の幹部は、デモ隊が共産党事務所に放火し、ビジネス街の建物を荒らすなどしたと非難。デモが収まらなければ政府は強硬手段を取ると警告した。これに対してデモを率いた指導者らは、要求が認められない限りダッカにとどまると表明した。
国営バングラデシュ通信(BSS)の幹部は、デモ隊が事務所ビルの入り口に火をつけたため、操業停止を余儀なくされたと話している。
同国では今年2月、同国最大のイスラム政党、イスラム協会(JI)の非合法化などを求めるブロガーや文筆家らが座り込みを実施。このグループを「無神論者」と非難するイスラム強硬派が同様のデモを展開し、4人の死者が出ていた。