バングラデシュのビル倒壊、16日ぶりに生存者発見
ダッカ(CNN) バングラデシュの首都ダッカ近郊サバールで4月24日に起きたビル倒壊事故の現場で10日、女性1人が16日ぶりに救出された。
10日夕方に行われた救出作業中、ある作業員が穴の下から突き出た銀色の棒が動いているのを発見した。作業員が穴の下をのぞき込むと、中から「どうか助けて」という声が聞こえたため、すぐに救助隊を呼んだ。
救助隊は、約2メートル下の狭いスペースに閉じ込められた女性を発見。手作業で救出用の穴をあけ、細身の作業員が穴の中に入り、女性を無事に救出した。
救出されたのは、倒壊したビル内の縫製工場で働いていたレシュマさん(19)。無事に救出されたレシュマさんの目には涙があふれ、現場にいた人々から歓声が上がった。レシュマさんは水とビスケットを食べた後、近くの病院に搬送された。
レシュマさんが16日間以上閉じ込められていた場所は、立ったり座ったりすることはできたが、横になることはできなかったという。
レシュマさんは、ビルの倒壊直後にがれきの中に投げ込まれたビスケットなどを食べてしのいでいたが、2日前に食料が尽き、その後は何も口にしていなかったという。