シリア国民の半数に「支援必要」、戦火拡大で UNHCR
(CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のグテレス高等弁務官は7日、シリア内戦に関連し最大で同国国民の半数が緊急援助が必要な苦境にあるとの見方を示した。シリアの総人口は2250万人。
同弁務官はスイス・ジュネーブで、文明国家としてのシリアは崩壊しつつあると指摘。受難を被るシリア国民の生存を助け、同国を逃れる避難者を抱える近隣諸国を支援するため50億米ドル(約4900億円)以上の資金が必要と国際社会に訴えた。
シリア内戦は2011年3月から激化、これまで160万人以上の住民が国外へ逃れたとされる。国内の避難者は推定425万人。国連の人道問題調整事務所は先に、まだ国内にいるシリア住民345万人が今年末までに外国へ脱出する可能性があると指摘。国内に残る680万人にも支援が必要となる事態を懸念した。
UNHCRは昨年12月、シリア情勢に関連し10億ドル以上の資金援助を求めた。避難者の数が予想を上回る規模になったとして今回、50億ドル以上に激増させた。