トルコ警察、公園からデモ隊を強制排除
アンカラ(CNN) トルコ警察は15日夜、主要都市イスタンブールのゲジ公園の占拠を続けるデモ隊の強制排除に踏み切った。エルドアン首相は同日、首都アンカラ市内での演説でデモ隊の強硬姿勢を批判し、公園から自発的に退去しなければ警官隊が排除すると警告していた。
イスタンブールのムトゥル知事によると、警官隊はタクシム広場を封鎖し、隣接するゲジ公園を掌握した。衝突による負傷者は少なくとも29人に上った。
エルドアン首相が支持者らの集会で警告を発した直後、警察は拡声器でデモ隊に退去を命じた。しかし、広場では数百人がガスマスクを着け、腕を組むなどして日暮れになってもデモを続行。追い出されたデモ隊の一部が再び集結して公園に戻ろうとしたのに対し、警官隊は催涙ガスや放水銃を使用した。
エルドアン首相は演説で、「われわれが手を差し伸べているのに、相手からはこぶしが返ってきた。これでは握手などできない」と主張。デモ隊は各地で与党・公正発展党(AKP)の事務所を破壊したほか、スカーフを着けたイスラム教女性を襲撃したり、モスク(イスラム礼拝所)に土足で侵入したりして宗教対立をあおっていると非難した。
首相はまた、ソーシャルメディアや国内メディアが誤った情報を広め、海外の報道機関は偽善的な報道を繰り返しているとも主張した。