中国は「世界最大の電子機器の廃棄場」、環境汚染も深刻
貴嶼鎮の町はもしかしたら、電子廃棄物のリサイクルが非公式に行われている場所としては世界最大級かもしれない。
ここでの作業は汚く、危険だ。グリーンピースは、中国で見られるような原始的な方法でリサイクルの作業が行われた場合、現地の環境に多大な悪影響を及ぼすと危惧する。国連も報告書の中で貴嶼鎮がリサイクル業の影響で環境的にひどい状況に陥っていると指摘している。
毒性汚染の多くは、基盤回路やプラスチックなどを燃やすことや、銅や鉄といった価値のある金属を取り出すためにわれる塩酸での洗浄などで引き起こされる。作業している人々や周囲の環境が、鉛やベリリウム、カドミウムといった重金属に汚染され、灰が空気中や水、土壌に飛散する。
初めて貴嶼鎮を訪れた人は、目や鼻の穴が焼け付くような感じに襲われるはずだ。
汕頭大学医学院の調査によれば、貴嶼鎮の子どもたちの多くは血中の鉛が平均よりも高い水準を示したという。鉛は脳や中枢神経の発育阻害を引き起こす可能性がある。