メキシコが世界一の肥満国に、米国の首位退ける
(CNN) 国連食糧農業機関(FAO)がまとめた世界の食糧事情に関する統計で、メキシコが米国を抜いて世界一の肥満国に浮上した。成人の肥満率はメキシコが約33%、2位の米国は31.8%だった。
肥満統計ではこれまで長年の間、米国が首位の座を守っていたが、メキシコは高カロリーで安価な加工食品の普及や運動量の減少、都市部への人口集中などが重なって肥満人口が増えた。
こうした状況の中で、メキシコの子どもは栄養状態の悪化と肥満というダブルパンチに見舞われかねないと世界保健機関(WHO)は指摘、「子どもたちは、脂肪や糖分、塩分が多く、値段は安くても栄養価の低い食品にさらされている」警鐘を鳴らす。
メキシコにとどまらず、世界の肥満人口は1980年に比べて倍増した。2008年の統計では成人14億人以上が太り過ぎ、5億人が肥満とされている。
WHOでは対策として、脂肪分と糖分の摂取量を減らして果実や野菜、豆類、穀類などの摂取量を増やすとともに、子どもは1日60分、大人は1週間に150分の運動を勧めている。