汚職告発後に逮捕・獄中死の弁護士に有罪判決 ロシア

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(CNN) モスクワの裁判所は11日、ロシア政府当局者による巨額の横領疑惑を告発した後に逮捕され、勾留中に死亡した弁護士に有罪判決を下した。ロシア国営通信社RAPSIが伝えた。

有罪判決を受けたのは故セルゲイ・マグニツキー弁護士。同弁護士はこれまで発覚したなかでは最大規模の政府当局者による税金横領事件を告発。その後2008年に脱税容疑で逮捕され、翌年にモスクワの拘置所で死亡した。米政府は同弁護士が勾留中に暴行された死亡したと主張、ロシア側は否定していた。

米当局者によれば、米国務省はマグニツキー弁護士の逮捕は告発への報復だと判断。米連邦議会も昨年12月、同弁護士の死に関与したとされる16人のロシア当局者に対する米国への入国ビザの発給禁止や資産凍結を定めた「マグニツキー法」を可決した。

有罪判決に対し、米国からは非難の声が上がっている。

国務省のサキ報道官は「裁判は、本件で正義を求め続けている人々の努力に泥を塗るものだ。マグニツキー氏を死に追いやった犯罪行為に関し、信用に値する証拠があるにもかかわらず、当局は犯人らを告発していない」と述べた。

上院外交委員会のロバート・メネンデス委員長は、今回の判決は国家に逆らうと痛い目に遭うという「ロシアの活動家らへのメッセージだ」と述べている。

ロシアのプーチン大統領は昨年末、米国人がロシア人の子どもを養子にすることを禁止する新法に署名、成立させた。これはマグニツキー法への報復とみられている。

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