女性器切除、世界で1億2500万人以上に被害 ユニセフ
この風習が依然広範に残るものの、減少したのはブルキナファソ、エチオピア、エジプト、エリトリア、ギニア、モーリタニアやシエラレオネだった。被害が少女や女性100人のうち1人だったのはカメルーンとウガンダ。
一部の少女は赤ちゃんの時期に被害を受けていた。
切除を被っている少女らの正確な人数は不明だが、世界的に見た場合、被害が出ている国は減っているとも説明。国連は、女性性器切除は深刻な健康被害を及ぼす恐れがあるとし、人権侵害の行為ともみなしている。国連総会は昨年12月、切除廃止へ向けた国際的努力の強化を促す決議を採択していた。
同報告書は、切除は多くの国の場合、イスラム教徒の少女や女性の間で目立つが、他の宗教を信奉する社会でも見いだされると述べた。
また、今回調査の対象となった大部分の国の少女や女性の大多数は、性器切除の恩恵などは感じておらず、廃止を支持していると主張。より多くの母親は切除は娘の死につながりかねないことを知っており、この受け止め方は以前と比べ重要な進展と指摘した。
ただ、母親の多くは地域社会の習慣の尊重に迫られ、娘の性器切除に同意しざるを得ない状況にあると分析。切除根絶への努力は個人的な態度の変更を促すより、地域社会全体の認識を変える方向に注ぐべきであることを示唆した。