女性器切除、世界で1億2500万人以上に被害 ユニセフ
(CNN) 国連児童基金(UNICEF)は25日までに、アフリカや中東の29カ国などで1億2500万人以上の少女や女性が「性器切除」の被害を受けているとの最新報告書を発表した。
この風習を止める努力を拡大しなければ今後10年間で約3000万人の少女が同じ被害に遭遇するとも警告した。ただ、29カ国のうちの半数以上でこの風習が減少しているとも指摘した。
報告書は女性性器切除の問題を初めて本格的に調べたものとされ、この風習の背景には男性のみならず女性の間にも純潔を尊ぶ強い社会通念などがあると分析。アフリカ諸国の大多数はあらゆる年代での女性性器切除を禁じる法律を制定しているが、一部の地域社会では、宗教的な決まり事や伝統的なならわしとして受け止められていると述べた。
ソマリアやエリトリア、ニジェール、ジブチ、セネガルでは少女5人のうち1人以上が切除や縫合の被害を受けていた。ケニアやタンザニアでは、45~49歳層の女性は15~19歳層の少女より3倍程度多く切除を受けた可能性があった。
ベナン、中央アフリカ共和国、イラク、リベリア、ナイジェリアでは10代の少女の被害は45~49歳層に比べ約半分程度とみられた。