ローマ法王が海岸ミサ、信者300万人 ブラジル
リオデジャネイロ(CNN) ブラジルを訪問していたローマ法王フランシスコは最終日の28日、リオデジャネイロのコパカバーナ海岸で「ワールドユースデー」のミサを行い、海岸を埋め尽くした聴衆に「行って恐れることなく奉仕しなさい」と呼びかけた。ローマ法王庁によると、この日集まった信者は300万人を超えた。
ブラジルにはフランシスコ法王の姿を一目見ようと各国から信者が訪れ、1週間の滞在中、法王の行く先々に大勢の信者が集まった。主催者や当局の発表によると、26日には150万人、27日は推定300万人が詰めかけたという。
28日は前夜から信者が集まって祈りをささげ、海岸と周辺道路が3キロ以上にわたって人々で埋め尽くされた。ミサが始まる前には司祭らも参加してダンスなどのパフォーマンスを繰り広げた。
フランシスコ法王はこの日の説教の中で、「この出会いの経験を自分の人生のみ、あるいは自分の周りの少人数のみにとどめてはならない。恐れることなく出かけ、社会の隅々まで、最も無関心に見える人々にまで、教会を広めなさい」と訴え、特に中南米の若者に自分の言葉を伝えたいと呼びかけた。ブラジルでは過去30年の間に、カトリック教会の信者が人口の90%から65%へと急減している。
説教が終わると主催者が黙とうを呼びかけ、集まった人たちが一斉に頭を垂れる中、波の音だけが響きわたった。
フランシスコ法王は専用車に乗って通りを移動する間も、警護要員が抱え上げて連れてくる乳幼児や車いすに乗った人たちを祝福した。
次回のワールドユースデーは、ポーランドのクラクフで2016年に行われる。