英仏独もイエメン大使館を閉鎖 アルカイダを警戒
アルカイダは最近、アフガニスタンやパキスタンからアラブ諸国へ攻撃の重点を移している。専門家らによると、AQAPのナーセル・ウハイシ指導者(36)が最近、アルカイダ全体のトップ、アイマン・ザワヒリ容疑者に次ぐ事実上のナンバー2に任命されたことが、テロ計画に影響しているとみられる。
ウハイシ指導者はカリスマ性のある指揮官として、アラブを中心としたアルカイダのメンバーから絶大な人気を集める人物。
かつてはアルカイダの元最高指導者、オサマ・ビンラディン容疑者の側近として常に行動をともにしていた。米軍による対アフガン軍事作戦を受けてイランへ逃れ、2003年に同国からイエメンへ引き渡された。サヌアの刑務所から06年に脱走し、その後数年間でアルカイダ系組織を再結成。イエメン治安当局や欧米施設への攻撃を繰り返してきた。
これまではイエメンでのイスラム政権樹立を最大の目的としてきたが、米軍無人機による掃討作戦への反発を背景に、欧米に対する攻撃強化に乗り出した可能性がある。