若者12人の拉致・殺害事件、動機は復讐 メキシコ検察
メキシコ市(CNN) メキシコ市の繁華街のバーから白昼12人の男女が連れ去られた事件で、市の検察当局が26日に記者会見し、被害者は連れ去られた直後に殺害されていたことが分かったと発表した。犯行の動機は、別のバーで起きた殺人事件に対する仕返しだったという。
この事件では、メキシコ市近郊で13人の遺体が地面に埋められているのが見つかった。同国司法長官は25日の時点で、このうち少なくとも10人の遺体が、連れ去られた被害者の特徴と一致したと明らかにしていた。
検察によれば、今回の犯行にかかわった集団は、メキシコ市内での麻薬取引にも絡んでいるという。しかし国内で凶悪犯罪を多発させている麻薬カルテルの影響が首都にも及んでいるのではないかという懸念については否定した。
捜査当局はこれまでに、事件現場となったバーの経営者や従業員など7人を逮捕し、残る容疑者の行方を追っている。
しかし被害者の家族は当局に対する不満を募らせており、メキシコの当局は信用できないとして、国際調査団による調査を求めている。息子が行方不明になっている女性はCNNのスペイン語放送に対し、「私たちはまだ衣類も見せられていない。遺体も見せられていない。当局は私たちに何も見せようとしない」と怒りをぶつけた。