米ロ、シリア化学兵器廃棄の枠組みで合意 来年半ばまでに全廃へ
米ロ両国は、この合意に基づく国連安保理決議の採択を目指す。シリアが従わない場合の対応については武力行使の可能性を含めた強制措置を検討するが、ロシアが武力行使に同意する可能性は低いとみられる。
フランスのファビウス外相と英国のヘイグ外相はともに、米ロの合意案を「重要な進展」と評価した。潘基文(パンギムン)国連事務総長も、国連としてこの案を支持すると述べた。
シリアのハルキ首相もこの合意を歓迎すると述べた。
一方で反体制派組織、自由シリア軍(FSA)のイドリス司令官はトルコ・イスタンブールでの記者会見で、シリア政権がすでに化学兵器をレバノンやイラクへ運び出し始めていると主張。「アサド大統領は一部の化学兵器を残しておき、それをまた国民やFSAに使ってテロリストの仕業だと言い張るだろう」と語った。
シリア国内からは、国際社会が化学兵器ばかりに注目し、アサド政権が他の武器を使うことを許しているとの批判も上がっている。