米ロ外相会談始まる、シリア化学兵器の国際管理を協議
(CNN) シリア情勢をめぐる米国務省のケリー長官とロシアのラブロフ外相の会談が12日、スイスのジュネーブで始まった。シリアのジャファリ国連大使は同日、化学兵器禁止条約への加盟を正式申請したことを明らかにした。
会談ではロシアが米国の軍事介入を避けるために提案したシリアの化学兵器の国際管理について協議し、計画を実行に移す方法や時期についての合意を目指す。
ケリー長官は、合意内容は「包括的」「証明可能」「信頼できる」ものでなければならず、「時宜を得て実行できる」必要があると強調。「もしそれが実現しなかった場合はしかるべき結果を招く」と述べ、交渉が決裂した場合はシリアを攻撃する選択肢も残すと明言した。
ラブロフ外相は、シリアを化学兵器禁止条約に加盟させるための手順の確立を呼びかけ、解決策を示すことでシリアに対する軍事攻撃は「必要なくなる」と指摘した。
会談は2日間の日程で行われ、兵器の専門家などを含む外交団が出席する。14日まで延長される可能性もある。
一方、シリアのアサド大統領はロシアのテレビ局に対し、米国が軍事行動の構えを撤回しない限り化学兵器の引き渡しには応じないと断言し、「まず第一に、米国がシリアを脅す政策をやめることだ」と牽制(けんせい)した。