米ロ、シリア化学兵器廃棄の枠組みで合意 来年半ばまでに全廃へ
(CNN) シリア問題をめぐりジュネーブ協議を続けていたケリー米国務長官とラブロフ・ロシア外相が14日、シリアの化学兵器の廃棄に向けた枠組みで合意に達した。
ケリー長官によると、合意した枠組みはシリアのアサド政権が1週間以内に化学兵器の包括的なリストを提出し、11月までには国際査察団がシリア入りすること、製造施設を閉鎖することなどを定めている。14年半ばまでには材料を含め、すべての化学兵器を廃棄する。最良の方法はできるだけ多くの兵器をシリアから運び出し、国外で廃棄することだとしている。
検証と廃棄作業は国連と化学兵器禁止機関(OPCW)の要員が実施する。
オバマ米大統領は声明で「シリアの化学兵器を国際社会の管理下に置き、最終的に破壊するという目標に向けた重要かつ具体的な前進だ」と強調。さらに「シリア政権が枠組みに従わない場合は報いを受けることになる。外交努力が失敗した場合に備え、米軍は準備態勢を維持する」と述べた。
ケリー長官によれば、両外相はシリアが保有するとみられる化学兵器の量や種類についての見解でも一致した。同国の保有量は約1000トンと推定される。