ブラジル大統領が訪米を延期 米情報活動の報道受け
(CNN) 米国とブラジルは17日、来月23日に予定されていたルセフ・ブラジル大統領の訪米を延期することで合意した。両国間では最近、米国家安全保障局(NSA)が同大統領の通信を傍受していたとの報道が波紋を呼んでいた。
ルセフ大統領らに対する監視の実態は、NSAによる広範な情報収集活動を暴露した米中央情報局(CIA)元職員、エドワード・スノーデン容疑者の指摘で発覚し、ブラジル政府が米政府に強く抗議していた。
両国政府によると、オバマ米大統領とルセフ大統領は16日の電話会談で訪米延期を決めた。ブラジル大統領府が「訪米の条件が整っていない」との立場を示す一方、米ホワイトハウスは「両首脳とも、たったひとつの問題が訪米に影を落とすことを望んでいない」と強調。オバマ大統領が米政府の情報活動を徹底的に見直すよう指示したが、作業の完了までに数カ月かかるとの見通しを示した。
ブラジル大統領による米国への公式訪問は約20年ぶりとなる予定だった。