送迎バスで津波の犠牲に 幼稚園側に1億7700万円の賠償命令
(CNN) 東日本大震災の津波で宮城県石巻市の幼稚園の送迎バスが流され園児が死亡した事故を巡り、園児4人の遺族が幼稚園側に2億6700万円の損害賠償を求めていた訴訟で、仙台地裁は17日、園側に1億7700万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
斉木教朗(のりお)裁判長は、当時の園長らが地震後の津波を予見できたと指摘。園児の安全な避難のために情報収集する義務を怠り、海側にバスを走らせて園児らの命が失われたと断じた。
判決によると、幼稚園は高台にあり、そのまま園にとどまっていれば命は助かったという。送迎バスは津波で横転し、火災に遭い、園児5人と職員1人が死亡した。
津波の犠牲者遺族が賠償を求めた訴訟で判決が出たのは初めてで、今後他の同種の訴訟などに影響が及ぶ可能性がありそうだ。