ハリケーンが相次いでメキシコを直撃、80人が死亡
(CNN) メキシコ内務省は19日までに、相次いで同国を襲ったハリケーンによる豪雨で、少なくとも80人が死亡したと発表した。
同国のペニャニエト大統領は18日、記者会見し、太平洋岸の南部アトヤック・デ・アルバレス市で土砂崩れが発生し、少なくとも58人が行方不明となったと明らかにした。同市の市長によれば、15人の遺体が回収された。住宅20棟が土砂に襲われ、少なくとも70人が依然として土砂の下敷きになっているという。
太平洋岸のリゾート地アカプルコも洪水のため一時孤立し、約4万人の観光客が足止めされたり避難をよぎなくされたりした。
メキシコは今週、相次いでハリケーンや低気圧に見舞われ各地で洪水などの被害が出ている。
太平洋岸を襲った熱帯低気圧「マヌエル」は18日午後、ハリケーンへと発達。メキシコ湾側の地域では熱帯低気圧になったハリケーン「イングリッド」の影響が残るなか、さらに別の低気圧が発生、ほぼ全土が大雨に見舞われた。
オソリオ内相によれば、嵐による何らかの被害を受けた人はメキシコ全体で、100万人に及ぶという。
ペニャニエト大統領は「救援物資の輸送が始まった。特に被害の深刻な地域には多量に送り込んでいる」と述べ、豪雨のため困難だった被災地への援助物資の空輸を18日に再開したことを明らかにした。