リビア首相、国民に平静呼びかけ
リビア・トリポリ(CNN) 武装集団に拉致され数時間にわたって拘束されたリビアのアリ・ジダン首相が10日、事件後初めて公の場に姿を現し、国民に平静を呼びかけた。
ジダン首相は同日の閣議で、状況がエスカレートすることは望まないと述べ、国民に「英知」を示してほしいと訴えた。この様子は国営テレビで放送された。
首相は同日、高級ホテルから連れ去られ、数時間後に解放された。この事件により、2年前のカダフィ政権崩壊以来、武装勢力の台頭で治安が脅かされる状況が続くリビアの現状が浮き彫りになった。
同国のアブドルアジズ外相はCNNの取材に対し、「こうした集団は、我々が刑事司法制度を確立する途上にあることを前提に、現時点でこの国に存在する溝に付け込んでいる」と語った。
ただ、首相の拉致については政治的問題と位置づけ、「この問題はリビア人同士の政治的な意見の食い違いの範囲内で起きたもので、外国人が狙われているわけではない」と強調した。