イラン核協議が終了 「実質的で前向き」と一定の評価
ジュネーブ(CNN) イランの核開発計画を巡る米欧など6カ国との協議は16日、「実質的で前向きな」話し合いが行われたとする共同声明を発表して閉幕した。イランと6カ国の核協議で共同声明が出されるのはこれが初めて。
スイスのジュネーブで2日間にわたって行われた協議には、国連安保理の常任理事国である米国、ロシア、中国、フランス、英国の5カ国にドイツを加えた6カ国とイランの代表団が出席。協議はアフマディネジャド前政権時代とは大きく異なる前向きなムードの中で行われた。
協議は、核開発計画が平和目的であることを6カ国側が認めるよう求めるイラン側の提案を軸に進められた。ただし詳細は明らかになっていない。
6カ国の代表を務めた欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表は「非常に重要な会合だった」と評価した。
ホワイトハウスのカーニー報道官も「イラン側の提案は一定の真剣さと中身を伴った、これまでにない新しいものだった」と述べた。
その一方でカーニー報道官は「一夜にして打開にこぎ着けるなどと期待すべきではない。イランには国際的な義務を履行するという責務が残っている。いかなる合意も、イランの核開発計画が平和目的にのみ使われると国際社会に証明するものでなければならない」とくぎを刺した。
オバマ政権高官も協議は率直で熱のこもったものだったとしつつも、「前向きな結果が得られるかどうかは保証できない」と述べた。
イランの交渉責任者を務めるアラクチ外務次官は、少なくとも3~6カ月の間に合意に達する可能性があるとの見通しを示した。
核協議は11月7~8日に再び開催される予定だ。