イタリア沖で移民船から700人近く救出 遭難相次ぐ
ローマ(CNN) イタリア沿岸警備隊は25日、同国最南端のランペドゥーサ島沖で移民を乗せた計5隻の船を発見し、700人近くを救出したと発表した。
一方、ベルギーの首都ブリュッセルでは、欧州連合(EU)首脳会議が2日間の日程で開催され、移民問題も議題として取り上げられた。
3日にランペドゥーサ島沖でアフリカからの移民を乗せた船が沈没し、300人以上が死亡するという事故が起きたのを機に、EU議員らに難民政策の見直しを求める声が上がっている。
EU首脳らは声明の中で、3日の移民船の事故について「深い悲しみ」の意を示すとともに、移民問題に取り組むことを誓った。また首脳らは、移民らの出身国や国連難民機関などの国際組織と連携し、移民問題の根本原因に対処するとしている。
ランペドゥーサ島は、イタリアの島の中でアフリカに最も近いため、EU諸国を目指すアフリカ移民が同島に押し寄せており、島の周辺では移民船の事故が頻発している。
10月3日の事故後には別の船の転覆事故が発生し、34人が死亡した。当局によると、移民の多くはアフリカ諸国からやってくるが、中には内戦が続くシリアからの避難民もいるという。