シリアでポリオ発生か、20症例の報告 WHO
(CNN) 世界保健機関(WHO)は26日までに、内戦下にあるシリア東部のデリゾール市近くでポリオ(急性灰白髄炎)発生が疑われる少なくとも20件の症例が見つかり、シリア政府が子どもを対象にワクチン投与の拡大作業に着手したと報告した。
発生の有無の最終確認には約1週間かかる見通しだが、関係者は懸念がある限り、ポリオとみなした対応策を進めているという。
WHOは先週、シリアで急性弛緩(しかん)性麻痺(まひ)に陥った患者が複数発生したの報告を受けたと発表。この症状は、ポリオ感染が疑われる子供らの患者の体の弱まりや麻痺などを示す最初の兆候とされる。
ポリオ対策担当のWHO幹部はCNNの取材に対し、感染阻止を図るためシリアや近隣諸国の保健衛生当局と協力しているが、内戦を逃れるシリアからの大規模な避難民を考えれば困難な作業になると指摘した。