インドの野党集会で爆発、5人死亡 首相候補が標的か
(CNN) インド東部ビハール州パトナで27日、野党集会の開催を前に爆発が相次ぎ、当局によると少なくとも5人が死亡、83人が負傷した。
一連の爆発は、来年の総選挙での野党インド人民党(BJP)の首相候補、ナレンドラ・モディ氏の演説前に起きた。
ビハール州首相によると、この事件に関連して捜査当局は重要な手がかりをつかんでおり、1人を拘束して取り調べているという。事前に犯行を予告するような情報はなかったとしている。
犯行が政治的動機に基づいているのか、また、モディ氏本人が狙われたのかどうかは分かっていない。
しかしイスラム教系の住民が多数を占めるビハール州では特にモディ氏に対する非難が強く、同氏が狙われたとみる住民も多い。
モディ氏はグジャラート州首相で、ヒンドゥー至上主義組織の指導者でもある。2002年、同州でヒンドゥー教の巡礼者を乗せた列車が炎上したことを受けてイスラム教徒数百人が殺害された事件に目をつむったとして非難されていた。
インドのシン首相は27日の犯行を非難する声明を発表し、「直ちに関係者を見つけ出して対処する」と表明した。
モディ氏は自身のフェイスブックのページで「深い悲しみ」を感じると述べ、シン首相と共に平静を呼びかけた。
集会は予定通りに行われ、モディ氏の演説では爆発には触れずに平和を呼びかけた。