シリア反体制派の19団体、和平会議への出席拒否を表明
(CNN) シリア内戦の終結に向けて米国とロシアが11月中の開催を目指す和平会議「ジュネーブ2」について、シリア反体制派のイスラム系19団体で構成する連合体は27日、参加を拒否する声明を発表した。
声明は、ジュネーブ2に参加してアサド政権と交渉することは「裏切り」だと非難し、参加した者には裁きを下すと警告。アサド政権を追放して戦争犯罪で裁くことを明記しなければ、いかなる解決策も受け入れられないと主張した。
非難の矛先は、反体制派の在外代表組織「シリア国民評議会(SNC)」に向けられているとみられる。一方でSNC自体も、会議参加の是非を問う採決を繰り返し延期するなど、内部の意見調整が難航している模様だ。
ジュネーブ2はアサド政権と反体制派の双方が参加する和平交渉の場として、米国とロシアが開催を主導してきた。ロシアがアサド政権の同意を取り付け、米国が反政府派を説得するとの道筋が想定されたが、開催日程はまだ定まらず、何度も延期を余儀なくされている。
国営イラン通信(IRNA)によると、アサド政権と同盟関係にあるイランは26日、招待があれば会議に参加すると表明した。これに対し、反体制派19団体は「イランこそが問題であり、解決策ではない」と反発し、同国が出るなら参加できないとも主張している。
一方、シリアの化学兵器廃棄計画を進める化学兵器禁止機関(OPCW)は27日、アサド政権が廃棄計画を同日の期限までに提出したと発表した。OPCWの調査団は24日までに、シリア側が届け出た化学兵器関連施設23カ所のうち19カ所の査察を完了したという。
しかし反体制派は、政権側が通常兵器による殺りくを続けていると非難している。