「バンコク封鎖」に突入、10万人が交差点など占拠
バンコク(CNN) タイの首都バンコクで13日、インラック首相の退陣を要求するデモ隊が予告通り1カ月のデモに突入した。治安当局によると、この日は約10万人が市内の主要交差点7カ所を占拠し、政府庁舎1カ所を封鎖した。
デモ隊側は、ほかの政府庁舎の建物も包囲して、一部は電気と水道の供給を止めたとしている。
「バンコク封鎖」のデモは、抗議団体の「人民民主改革評議会」(PDRC)が主催した。市内の学校140校は休校となり、封鎖を突破しようとする車をデモ隊が阻止する場面もあった。
多くの地域は影響を免れる一方、人気観光スポット数カ所で集会が開かれている。
市内には治安要員約2万人が配備された。これまでのところ衝突は起きていない。
政府は解決策や選挙の延期についてデモ隊に話し合いを申し入れたが、PDRCは応じない姿勢だ。
タイの情勢については国連の潘基文(パンギムン)事務総長も10日、「状況の悪化を強く懸念している」と述べて全関係者に自制を促し、対話による解決を促していた。
インラック首相が2月2日に総選挙を実施すると発表した後もデモが収まらないことから、同国の選挙管理員委員会は選挙の延期を勧告。首相府によると、インラック首相は15日にデモ指導者や選挙管理当局者と会って延期するかどうかを話し合う予定だという。
在バンコク米大使館は在住米国人などに対し、大規模集会には近付かないよう呼びかけるとともに、事態が悪化した場合に備えて現金や日用品を蓄えておくよう勧告している。