イラクで宗派対立激化、自動車爆弾などで61人死亡
(CNN) イラクの首都バグダッドやバクバなどで15日、爆弾の爆発や銃撃事件が相次ぎ、少なくとも61人が死亡した。
イラクではスンニ派とシーア派の宗派対立による暴力事件が頻発している。国連によれば、昨年の死者は2008年以降で最も多い約8000人で、その大半が一般市民だった。
バグダッドでは15日、7つの自動車爆弾と、道路脇にしかけられた2つの爆弾が爆破する事件が連続して発生。22人が死亡し、74人がけがをした。警察によれば狙われたのは主にシーア派住民の居住地域だという。
なかでも被害が大きかったのは、シーア派が多く住むシューラ地区で起きた自動車爆弾の爆発事件で7人が死亡した。
バグダッドの北60キロメートルのバクバでは、学校関係者の葬儀会場で爆弾が爆発し、14人が死亡し21人がけがをした。
ディヤラ州アルハムでは、武装組織がトラック運転手7人を拉致・殺害する事件が起きた。
今年に入り西部アンバル県のファルージャやラマディでは、町を制圧しようとする国際テロ組織アルカイダ系の武装組織と治安部隊との戦闘が続いている。これに伴い、宗派対立による全面的な内戦が起きるのではとの懸念も高まっている。