シリア和平会議、直接対話が難航 同席も「会話なし」か
ジュネーブ(CNN) シリア内戦の終息を目指しスイス・ジュネーブで開催中の国際和平会議で国連とアラブ連盟のブラヒミ合同特別代表(シリア担当)は24日、アサド政権側と反体制派は25日、同一の部屋に集まり協議を持つと述べた。
ただ、反体制派「国民連合」の報道担当者は記者団に25日の会合は直接対話ではなく、あくまで同代表を仲介役として進められる方式になると述べた。「ブラヒミ氏にだけ話し掛ける」と語った。
1つの部屋に集まりながらも、仲介者を通してのみ交渉を進める方法は今回会議の決裂を防ぐ苦肉の策とも受け止められている。
当事者双方の直接対話は当初、24日の予定だったが、ブラヒミ代表は調整にまだ時間が必要として実現していなかった。代表は同日、双方の代表団と個別に会い、交渉を重ねていた。
今回の国際和平交渉は移行政府の樹立をめぐるアサド大統領の進退問題などが障害となり難航。政権側は支援国のロシアなど含めアサド氏の続投、米欧が肩入れする反体制派は退陣を求めている。
ジュネーブ交渉前にスイス・モントルーで開かれた予備交渉でもこの問題が最大の対立点となり、アサド政権は大統領退陣を求める外部勢力の内政干渉に反発していた。
この中で、シリアの国営テレビは、同国のムアレム外相はブラヒミ氏に対し真剣な会合が25日に開けないのなら、政権側の代表はジュネーブを去ると通告したと報道。一方、国民連合は移行政府の問題に進展がないのなら直接対話には応じないとの立場を繰り返していた。