エジプト新憲法、98%の賛成で承認
カイロ(CNN) エジプトの新憲法案への賛否を問う国民投票で、同国選管は18日、同案が賛成98.1%、反対1.9%で承認されたと発表した。
投票は14~15日に実施された。選管当局者が記者団に語ったところによると、投票率は38.6%だった。選管の責任者はこの結果について、「民主化への前進だ」と述べた。
同国では昨年7月のクーデターでムルシ前大統領が追放され、軍主導の暫定政権が成立した。前大統領の出身母体、ムスリム同胞団の支持者らは国民投票をボイコットした。
支持者らが結成した「反クーデター同盟」は短文投稿サイトのツイッターで、「98.1%という数字は真の民主主義ではなく、独裁主義を示す」「反対のポスターを掲げただけで拘束されるような状況で、投票結果に意味があるだろうか」と抗議している。
米国のケリー国務長官は18日の声明で、「エジプトで平和的な集会や表現の自由が制限されていること」に改めて「深刻な懸念」を表明。そのうえで「暫定政権が新憲法に基づいて国民の権利と自由を保障し、和解に踏み出すことを強く求める」と述べた。