ウクライナ、デモ規制法を撤回 活動家は検挙せず
キエフ(CNN) ヤヌコビッチ政権に対する抗議デモが続くウクライナで、政府が16日に施行されたデモ規制法の撤回に同意し、司法省のビルを占拠した活動家らを検挙しないと表明した。政府高官が27日夜に発表した。
野党支持者らはヤヌコビッチ大統領の退陣と選挙の実施を求め、首都キエフの独立広場周辺でデモを展開。26日夜には司法省ビルを占拠した。ルカシュ司法相が27日、非常事態宣言発令の可能性を示唆したことを受け、活動家らはビルから撤収し、建物の周囲で抗議行動を続けていた。
デモは昨年11月から始まり、新たにデモ規制法が制定されたことで勢いを増した。キエフの外にも飛び火し、各地で市役所などが占拠された。この事態に対処するため28日に臨時議会が召集され、欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表がキエフに向かっている。
アシュトン氏は27日夜の声明で対話を呼び掛け、議会に政治的解決へ向けた努力を求めた。米国のバイデン副大統領もヤヌコビッチ大統領と電話で会談し、米国は平和的な解決を支持すると述べた。