西オーストラリアでサメ駆除作戦、反対派が妨害
(CNN) オーストラリア西部で人がサメに襲われる事故が相次いだことを受け、州当局がサメの駆除作戦に乗り出した。これに対して保護活動家などが反発を強め、作戦妨害を予告している。
西オーストラリア州当局は、作戦の一環として先の週末に最初の1頭を処分したことを明らかにした。州南西部の沿岸から約1キロの沖合いで体長3メートルのイタチザメ1頭が捕獲され、処分されたという。
同州では過去3年で7人がサメに襲われ死亡した。この事態を受けて州当局は、餌でサメをおびき寄せてかぎ針付きのロープで捕獲し駆除する作戦を計画した。
ホオジロザメなどは、連邦法の環境保護・生物多様性保全法で保護種に指定されている。しかし環境相は西オーストラリア州を同法の適用除外とし、サメの駆除を容認。これを受けて州は駆除作戦にゴーサインを出した。
一方、反対派は作戦の妨害を予告しており、報道によると、既にロープに取り付けた餌を取り除くなどの活動を展開。シーシェパードの広報は、「海中で12時間も口に針が刺さって血を流した状態で苦しませるなど論外だ」と非難した。
これに対してバーネット州首相は「サメを殺すのが楽しいとは思わない。だが私には、西オーストラリアの人たちを守る重大な責任がある」と強調している。