リビア、化学兵器の廃棄を完了
トリポリ(CNN) リビア外務省は4日、マスタードガスを装填した砲弾や爆弾など、化学兵器の廃棄を完了したと発表した。
同国は化学兵器禁止条約に従って廃棄作業を進め、数日前に完了した。リビア外務省はこれを「重要な節目」と位置付け、「地域社会や環境、近隣地域の安全を脅かす使用可能な化学兵器を完全に一掃した」と宣言している。
米国防次官補のアンドルー・ウェーバー氏(核・化学・生物兵器防衛担当)によると、廃棄されたのはマスタードガスを装填した砲弾517発と、250キロ爆弾8発など。同氏はリビアの首都トリポリで記者団に対し、「こうした兵器が過激派の手に渡ることがあってはならない。大量破壊兵器を使ったテロの可能性を未然に防ぐ必要がある」と語った。
廃棄作業は数カ月かけてリビアで訓練を受けた担当者が実施し、米国、ドイツ、カナダが技術支援や後方支援を提供した。
化学兵器禁止機関(OPCW)によると、次の段階として、化学兵器の原料物質の廃棄準備に着手する予定。廃棄完了は2016年末を見込んでいる。