イスラエル、シリア軍拠点を空爆 ゴラン高原での攻撃受け
エルサレム(CNN) イスラエル軍は20日までに、イスラエルが占領するゴラン高原で警戒中の軍車両が路上爆弾攻撃に遭い、兵士4人が負傷したと発表した。
これを受けイスラエル軍は爆弾攻撃が起きた翌日の19日未明、シリア軍施設などを標的に報復の空爆を実施。この後、砲撃も加えた。イスラエルのネタニヤフ首相は同日の閣議で「我々の政策は明瞭。攻撃を仕掛ける者を攻撃する」と明言した。
また、イスラエルのヤアロン国防相はシリアのアサド政権がテロ勢力と結託してイスラエルへの攻撃を続けるなら後悔を感じさせるような大きな代償を与え続けると言明した。
シリア国営テレビによると、イスラエル軍によるシリアのクネイトラ地区の検問所への空爆で兵士1人が死亡、7人が負傷した。同地区はゴラン高原を通じシリアとイスラエルを結ぶ唯一のルート。シリア内戦でクネイトラ地区は反政府派とシリア軍の激しい攻防の舞台ともなっていた。
シリア軍の声明によると、イスラエル軍は村落近くに戦車などの砲撃や装甲貫通弾なども浴びせ、物的被害をもたらした。
イスラエルは1967年の第3次中東戦争でゴラン高原の大半をシリアから奪い、81年に施政下に置いた。国連兵力引き離し監視軍がゴラン高原の非武装地帯などで活動している。