インド洋南部に24メートルの物体、不明マレーシア機か
クアラルンプール(CNN) オーストラリアの海上保安局幹部は20日、消息を絶っているマレーシア航空370便の機体の一部の可能性がある物体2つがインド洋南部で新たに見付かった問題に関連し、物体の形状ははっきりしないが相応の大きさがあり、海面を浮き沈みしていることを明らかにした。
同局の緊急事態対応の責任者であるジョン・ヤング氏は、一番大きい物体の長さは約24メートルと推定。発見海域は豪州西部海岸から南西へ約2300キロとしている。ただ、370便とは無関係の船舶の残骸などと判明する可能性にも言及した。物体がある海域に急行し、発見、分析などを行うことが何より重要と強調した。
この物体は衛星画像で判明し、オーストラリアの画像分析担当の情報機関が調べていた。
同氏によると、物体が漂流する海域の気候条件は穏やかだが、視界が悪く衛星や上空からの捜索に支障が出る可能性がある。
捜索作業には同国空軍の対潜哨戒機オライオンの他、ニュージーランド空軍の同型機に米海軍の対潜哨戒機ポセイドンも参加。ポセイドンで同乗取材に当たった豪州ABC放送の記者は物体発見の海域周辺で、海面下で相当な大きさの物体をレーダー上で探知したと一時報じた。乗組員の情報としていたが、米海軍第7艦隊が海面飛行における通常的なレーダー反応と指摘したことを受け報道内容を修正した。
大西洋で2009年に発生したエールフランス航空447便墜落の機体捜索作業の責任者は24メートルの長さが本当なら、尾翼部分の可能性があると指摘。ただ、墜落などした航空機の残骸の大きさとしては異例との疑問を呈した。370便は米ボーイング社製の777型機だが、尾翼の高さは約18メートルとなっている。